株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイド 執行役員
2014年ミンカブ入社、2015年8月から株探事業に傘下参画。
コードを書く編集者として企画・開発・編集・執筆を行う。
「美しすぎる金融アナリスト」として話題となり、全国各地でセミナー登壇の経験。またWBSの出演をはじめ、ZAI・マイナビ・日経マネー・女性セブン・SPA!・FX攻略.comなど多数連載、メディア掲載の実績を持つ。著書に『最強アナリスト軍団に学ぶ ゼロからはじめる株式投資入門 』(講談社)『はじめての株価チャート1年生 上がる・下がるが面白いほどわかる本』 (アスカビジネス)など。
三井智映子さん:いま、どうして株探で米国株のサービスを始めようと思われたんですか?
後藤執行役員:もう何年も米国株の情報も提供していきたいと考えていたんですね。米国株投資がブームになっているなかで、そこに情報提供できていないことに忸怩(じくじ)たる思いを持っていました。
株式投資に成功するための方法論に、「自分の身近にあるサービスや商品、実際に使っているものの中から良いなと思うものがあれば、それを提供している会社について調べて、そこに投資しなさい」というものがあります。
いま日本で生活していると、米国発の、あるいは米国市場に上場している企業のサービスや製品が身の回りにあふれています。
下の図は、株探米国株版の開発中の画面です。表示しているブラウザは「Chrome」でアルファベット(Google:グーグル)が提供しているものです。このPCはデル(デル・テクノロジーズ)製です。株探のサーバーはアマゾン・ドット・コムが運営するAWS上で稼働しています。
日常生活に目を移すと、アップルのiPhoneでSpotify(スポティファイ)を使いながら音楽を聴いて、Facebook(フェイスブック)やTwitter(ツイッター)でSNSを利用したりと、あらゆるところで米国株に関連したサービス・製品が使われています。
情報を提供する立場からいえば、利用者が米国企業のサービスや製品を使っているのであれば、それらを提供する企業の情報をお届けしなければならないということになります。だからいま、なぜ米国株の情報を提供するのかといったら、提供して然るべきだから始めるというところが大きいですね。
三井智映子さん:米国株投資がブームになってからは少し時間が経っていますが、開始まで時間がかかった理由はあるのですか?
後藤執行役員:自分たちが納得できるサービスに取り組む準備がようやく整ってきたというところですね。
三井智映子さん:といいますと?
後藤執行役員:単に株価だけを見せるのであれば、今までもある程度のことはできたと思います。ただ、やるならそれ以上のものをやりたかった。日本株で提供しているようなサービスを提供して初めて意味があると考えていました。ファーストローンチの6月22日時点での内容はそこまでは行っていませんが、ローンチ後も順次データと機能を拡充して、日本株で提供しているレベルのサービスに高めていく準備ができたなというところです。
三井智映子さん:6月22日に開始するサービスは株探ならではの情報が充実しているというイメージでしょうか。
後藤執行役員:株探で米国株の情報を提供するにあたって決めたコンセプトは、「日本の優れた投資家が日本株に投資する時に下しているのと同様の投資判断を、米国株においても可能にする」ことです。
私たちは日本には優れた投資家が本当に多いと考えています。その人たちが、日本で日本株の情報を得るのと同じように米国株の情報も得られるようにしたいのです。
三井智映子さん:日本株だと言葉の壁がないから当たり前にできていることが、米国株ではできないことは大きなストレスです。日本語の情報や資料を探そうと思っても、有名な銘柄以外は、なかなか日本語になっていないのが現状だと思います。そういった点で、個人投資家さんが米国株を取引する際に抱えているストレスが解消されるというイメージでよろしいですか?
後藤執行役員:3つのポイントから米国株のサービス構築を始めました。
①株探利用者の方が日本株情報の閲覧で使い慣れたインターフェースを米国株でも踏襲すること、②テーマ情報や企業概要を整備することで初めて見聞きする銘柄でも概要を分かりやすくすること、③一次資料を充実させることの3つです。
①は米国株のページだからといって従来と異なるスタイルと操作体系になるのではなく、慣れ親しんだやり方で米国株の情報収集もできるようにすることを目指しました。②は可能な限りテーマ情報や企業概要を整備して、どんな銘柄でもある程度のイメージはすぐにつかめる状態を目指しました。6月22日の時点では全銘柄のカバーはできていないのですが、順次整備を進めて、最終的には全銘柄をカバーする予定です。③が今回のローンチにあたって一番頑張った部分なのですが、米国株版の適時開示情報を用意しました。
三井智映子さん:アメリカにも適時開示情報があるのですか?
後藤執行役員:適時開示情報という名前ではないのですが、適時開示的なものはあります。決算短信や有価証券報告書にあたるものはアメリカにもあり、これらを見やすい形で提供する予定です。
「日本の優れた投資家が日本株に投資する時に下しているのと同様の投資判断を、米国株においても可能にする」というコンセプトを実現するにあたって、何よりもまず企業が発表する一次資料を確認しやすくしたかったのです。
日本株の投資にあたっては、多くの方が決算短信や有価証券報告書を確認していると思います。米国株投資においても、一次情報である企業が開示した投資家向けの文書を分かりやすい形で閲覧できることを目指しました。
三井智映子さん:たしかに米国株に投資しようにも、言語の壁で一次情報が見えにくいというハードルがありました。そこで二の足を踏む方も多かったと思うのですが、そこがクリアになると思って良いですか?
後藤執行役員:そのハードルの解消を目指しています。米国企業が開示した情報を日本語に訳し、銘柄情報に紐付いた形で提供する予定です。
三井智映子さん:日本語に訳してくれるのですか?それはすごくありがたいですね。実際、米国株の情報を集めるのに苦労している方は多いと思います。一部の銘柄は日本語のレポートもありますが、カバーされている銘柄は多くありません。そうなると結局、企業のホームページで見るしかないのですが、英語だとどうしても情報収集にも時間がかかってしまいます。
後藤執行役員:私自身、米国企業の一次資料を探すのに苦労してきたので、その点を解決することを目指しました。米国にあるサービスも含めて、世界で一番使いやすい一次資料を探すサービスにしていくつもりです。
三井智映子さん:そのほかにこだわった点はありますか?
後藤執行役員:株価は1968年から表示されるようにしました。
三井智映子さん:1968年!けっこう前からですよね?
後藤執行役員:アメリカでは2000年以降に登場した新興の企業も大成功していますが、伝統ある企業も活力を維持したまま君臨しています。ジョンソン・エンド・ジョンソンやコカ・コーラのような…
三井智映子さん:連続増配。
後藤執行役員:そう、50年以上増配が続いているような企業すらいくつも存在する国です。これらの銘柄情報を扱うにあたって、株価もなるべく昔まで遡れるようにデータをそろえました。
三井智映子さん:たいへん興味があります。
後藤執行役員:ありがとうございます。無料ユーザーの方は日本株と同じで日足、週足、月足とも300本までしか閲覧できませんが、有料の米国株プランのユーザーであればすべて閲覧することが可能です。
三井智映子さん:ちなみに、米国株プランの料金はおいくらなんですか?
後藤執行役員:株探プレミアムの米国株プランは、1ヵ月の料金が税込2,460円です。ただ、今回、米国株情報の提供開始を記念して、日本株プランと米国株プランの両方が使える「日米セットプラン」を2,980円で提供するキャンペーンを用意しました。
三井智映子さん:プラスたったの500円じゃないですか!日本株プランに入っていらっしゃる方は、とりあえず入った方が良いみたいな価格ですね!
後藤執行役員:「日米セットプラン」の通常価格は3,980円です。3,980円も、2,460円のサービス2つ分からするとかなりの割引価格に設定していますが、そこからさらに思い切った価格を用意しました。さらにキャンペーン中に申し込んで2,980円で使い始めてくださった方は、解約しない限りはずっと2,980円で使えます。
三井智映子さん:解約しなければずっとその価格なんですね!
後藤執行役員:はい。キャンペーン価格での申し込みは6月22日の米国株サービス開始と同時にスタートし、9月21日までの3ヵ月間実施します。ぜひともこの機会にご利用いただければと思っています。
キャンペーンはもう一つ、これまでのご愛顧に応えて、日本株プラン利用者の方にも7月31日までは米国株プランの機能を無料で開放する予定です。
三井智映子さん:おっ!すでにプレミアムに入っている方に向けてということですね?
後藤執行役員:そうです。6月22日以降は、今ある株探プレミアムは日本株プランという名前に変わります。日本株プランを利用している方は、米国株プランに改めて申し込まなくても、米国株プランの内容が1ヵ月と7日間、無料で使えるようになります。
株探プレミアムは初めて使う方には1ヵ月の無料トライアルを用意しているのですが、これまで日本株プランを使っていただいた方は、米国株プランの開始にあたって新たにトライアルを利用することができません。これまで支えていただいた方にトライアルがないのはいけないなということで、このキャンペーンを用意させていただきました。
三井智映子さん:すごい!
後藤執行役員:ですから、6月22日以前から株探プレミアムを使っている方は、新たに申し込みなどは行わなくても、7月31日まで米国株プランの内容をそのまま利用できるようになります。その上で、使ってみて良さそうだと思っていただけるようであれば、8月1日以降は日米セットプランに移行していただければと考えています。
もちろん、日本株プランを利用中の方が日米セットプランに移行した場合でも、9月21日までならキャンペーン価格が適用されます。
三井智映子さん:自動でキャンペーン価格を適用してくれるということですね。これは、ぜひ、日米セットプランはキャンペーンを利用して入った方が良いよ!という感じの結論ですね。
三井智映子さん:そういえば、決算速報は日本株と同じスピードで提供されるのですか?
後藤執行役員:決算速報は2022年以降になるかなと思います。日本の場合は適時開示情報システムが非常によく整備されていて、もともと一般の投資家の方でも機関投資家の方と同じタイミングできちんと決算短信などを見られる状況が整っていたんですね。
三井智映子さん:たしかにすぐに見られますよね。
後藤執行役員:だからその上で、さらにそれを使いやすくするために決算速報を用意したのですが、米国株の場合は一次資料を見やすい状況になっていません。だから、何よりも一次資料を誰でも簡単に見られる環境を作って、それから決算速報という順番だと考えています。
三井智映子さん:AI(人工知能)も活用されているんですか?
後藤執行役員:そうですね。むしろ、AIじゃないとできないことばかりだと思います。
三井智映子さん:なるほど。株探といえばほかに、同じような業種の銘柄をPERやPBRなどを使って、割安感を比較したいという需要もあると思います。それもできるのでしょうか?
後藤執行役員:割安感の比較は、当初は弱いと思いますね。
三井智映子さん:そうなんですか?
後藤執行役員:
米国の上場銘柄は6000以上あるのですが、6月22日の段階では25%弱しか業績データの整備が完了していないため、PERなどの比較は、業績データが存在する銘柄間でしかできないのです。私たちとしては、すべての銘柄の業績データがすぐに閲覧できる状態にすることは責務だと考えていますので、これはなるべく早く完璧な状態にしたいと考えています。
また、予想データが整備されていないので、当初はPERなども実績ベースとなります。この点も早急に解決する予定です。
株探プレミアムは2017年5月にサービスを開始しました。その時も、機能もデータもコンテンツも今に比べればかなり貧弱な内容でした。しかし、その後も拡充を続けて現在の姿になりました。米国株も2021年6月に開始した時点では、思い描く姿からはまだ遠くにあります。しかし、日本株版でそうしたように、米国株版でもこれからずっとデータや機能、コンテンツの拡充は続けていくつもりです。もちろん、拡充は米国株版だけでなく日本株版でも続けていきます。
三井智映子さん:それは楽しみですね。今日はありがとうございました。キャンペーンは9月21日まで、初めて利用する方は1ヵ月無料トライアルが可能ですので、この機会に是非お試しいただきたいですね。
キャンペーン期間中にお申し込みいただいた方は、
キャンペーン終了後もプラン変更や解約をなされない限り
月額2,980円のまま継続してお使いいただけます。